こんにちは、パルです。
今回は「これからソロキャンプをするぞー!」って人向け。
ソロキャンプ用クッカーの選び方を手順つきで解説していきたいと思います。
- クッカーってどんな種類があるんだろう?
- 自分に合ったクッカーを知りたい!
- 買って失敗するのは嫌だ!!
一番最初のクッカーを選ぶときって迷いますよね。
サイズとか、素材とか、重さとか…。
考える事がたくさんあります。
この記事を書いている私はソロキャンプ歴3年で、年間100以上のギアを買うギアマニア。
実際クッカーも14個所有しています。
いやいや買いすぎでしょ(笑)
一体どんなの持ってるのよ!
って人は以下で紹介してるので見てみてください。
今回はそんな無駄にたくさんのクッカーを使用してきた私が、
こうやって選べばクッカー選びで失敗しないんじゃないかなー
って感じのクッカーの選び方の手順を解説していきます。
- 【手順1】素材ごとの特徴を知ろう!
- 【手順2】自分の料理スタイルに合った素材のクッカーを選ぼう!
- 【手順3】最後に自分に合ったサイズを考えよう!
- 実は他にもクッカー選びの要素はたくさん!
- 私がおすすめするソロキャンプ用クッカーはこの3つ!!
- まとめ!!
【手順1】素材ごとの特徴を知ろう!
クッカーの種類はまず素材で分ける事ができます。
基本的には以下の3種類。
- アルミ
- チタン
- ステンレス
そしてこれらの素材はそれぞれ違った特徴があります。
アルミクッカーの特徴
重さ | 軽い |
熱伝導率 | 良い |
保温性 | 悪い |
強度 | 低い |
値段 | 安い |
アルミクッカーは比較的軽量で、いちばん一般的なクッカーです。
熱伝導率って言うのは熱の伝わりやすさを表していて、熱がクッカー全体に伝わりやすく調理向きって事になります。
しかしその分外気も伝わりやすく冷めるのも早いです。
強度は低いので、厚みのないクッカーだとちょっとした事で凹んだりするので注意。
価格は3種類の中でいちばん安く、種類も豊富なのも特徴です。
アルミクッカーは表面加工がされてるものが多い!
先ほどアルミクッカーの熱伝導率が高いって話をしました。
これって実は、クッカーがすぐ高温になってしまい食材がこびりつきやすいというデメリットもあります。
それを改善してくれるのが表面加工です。
最初の画像と比べると、なんかフライパンの中が黒く塗装されてますよね。
これがノンスティック加工というもので、わかりやすく言ってしまえばテフロン加工の事です。
家庭用フライパンなんかでは当たり前に使われてますよね。
これによって食材がこびりつきかず快適に調理でき、洗うのも簡単になります。
チタンクッカーの特徴
重さ | 超軽い |
熱伝導率 | 悪い |
保温性 | 普通 |
強度 | 高い |
値段 | 高い |
チタンクッカーの特徴は何といってもその軽さ、3種類の素材の中でも圧倒的に軽量です。
しかし熱伝導率が悪いので、クッカー全体に熱が広がらず、食材が極所的に焦げたり、熱の通りにムラが出るので調理には不向き。
強度は高いのでそうそう凹んだりしません。
保温性については、本来チタンという素材自体は優れています。しかし強度が高い分薄く作られる事が多く、蓄熱時間が長くないので「普通」としました。
価格は群を抜いて高いです。
これは素材自体の価値が高いのでしょうがないですね。
ステンレスクッカーの特徴
重さ | 重い |
熱伝導率 | 悪い |
保温性 | 高い |
強度 | 超高い |
値段 | 普通 |
写真ケトルじゃん!って思うかもしれませんが、一応こいつも名前はラーメン”クッカー”って言います。
ステンレスクッカーは3種類の中でいちばん重いです。
そして熱伝導率も悪い。食材が極所的に焦げたり、熱の通りにムラが出る可能性があります。
しかしステンレスの場合、熱伝導率の悪さは保温性の高さと合わさって長所になります。
熱伝導率が悪いので加熱には時間がかかりますが、保温性が高いので一度温まれば冷えにくく、食材にじっくり火を通してくれます。
ササっと炒める料理より、じっくり煮込む料理向けって感じですね。
また強度は圧倒的なのでガシガシ使っても歪んだりせず、長く付き合っていくことができます。
素材ごとの特徴をおさらい!
バラバラで説明されてもわかりずらいと思うので、ここまで解説してきた内容をわかりやすいように表にしました。
アルミ | チタン | ステンレス | |
重さ | 〇 | ◎ | △ |
熱伝導率 | ◎ | △ | △ |
保温性 | △ | 〇 | ◎ |
強度 | △ | 〇 | ◎ |
値段 | ◎ | △ | 〇 |
実際はクッカーの厚さによっても変化するのであくまで目安だと思ってください。
※例えば、チタンは素材自体の強度で言えば鋼に匹敵するくらい強いんですが、実際にクッカーで使われる場合は薄く作られる事が多いので、ステンレスより低い「〇」になっています。
【手順2】自分の料理スタイルに合った素材のクッカーを選ぼう!
- どんな調理方法で
- どんな料理を作りたいか
結論クッカー選びはこの2つによって決まります。
素材ごとにどんな調理や料理に向いてるのか解説するので、自分に当てはめて考えてみてください。
アルミクッカー
向いてる調理方法
基本はバーナー調理
アルミクッカーは基本バーナーでの調理を想定して作られているものが多いです。
表面加工がされてるものを使うと食材のこびり付かず、洗いやすく、非常に扱いやすいのでおすすめ。
表面加工がなく、ある程度厚みがあるもの。もしくは消耗品と考えるなら焚火調理もできます。
しかし表面加工のされているものをむやみに焚火に突っ込むとせっかくの加工が剥がれる恐れがあり、薄手のものを突っ込むと穴が空く恐れがあるので注意してください。
特に空焚きは厳禁です。
ソロキャンプ芸人のヒロシがスノーピーク製アルミクッカーを焚火で使ってますよね。
あれは表面加工がない&結構厚みがあるクッカーなので容赦なく焚火に突っ込めるわけです。
経験上、アルミクッカーを買うならバーナー用と割り切って表面加工されているものを買った方が使いやすく、1つ持ってて損はないです。
向いてるキャンプ飯
炒め物
炊飯
熱伝導率がいいのでサッと何かを焼いたり炒めたりするのに向いています。
炊飯に関してはアルミクッカーじゃないと難易度が格段に上がるので、
キャンプ場で米を炊きたい!って人はアルミクッカーがおすすめ。
チタンクッカー
向いてる調理方法
バーナー調理
焚火調理
チタンはバーナーで使用でき、強度(熱への強さを含む)があるので焚き火にかけても問題ありません。
向いてるキャンプ飯
カップ麺
レトルト食品
スープパスタ
鍋
チタンは熱伝導率が悪く調理向けではないので、基本湯沸かし用になります。
素材の説明でも伝えた通り、炒め物に使おうとすると食材が極所的に焦げたり、熱の通りにムラが出やすいんですね。
なので自然とお湯があればできるもの、もしくは汁物系に絞られます。
普通にソロキャンプをする人というより、徒歩キャンプや登山など軽量にしたい人向けですね。
ステンレスクッカー
向いてる調理方法
焚火調理
バーナー調理
どちらでも使用可能です。
ただしバーナーでの調理のしやすさはアルミクッカーに劣るので、どちらかと言えば焚火調理をしたい人向け。
正直ステンレスはクッカーよりも、ダッチオーブンとか焚火用ケトルってイメージが強いです。
向いてるキャンプ飯
煮込み料理
汁物系
素材の説明で話した通り煮込み料理が得意です。
炒め物も可能ですがクッカー全体が温まるまで時間がかかります。
ぶっちゃけ、
- 表面加工されたアルミクッカー!使いやすくて最高!
- 表面加工のない厚手のアルミクッカー!バーナー調理も焚き火調理もできて最高!
- チタンクッカー!荷物が軽くなって最高!
- ステンレスクッカー(ダッチオーブン)!焚き火で煮込み料理が美味しく作れて最高!
こんな感じになる人が多いです。
私みたいに14個も買うことはないでしょうけど、数種類クッカーを持ってる人が殆ど。
「どれか1個選ばないと!!」
ってよりは、
「最初の1個はとりあえず、使いやすい表面加工されたアルミクッカーを買ってみようかな!」
くらい軽い気持ちで大丈夫です。
クッカーはそれぞれ得意不得意があるので、後から買い足しても使い分けができれば無駄ではありません。
あ、これを俗にクッカー沼って言います。
2個、3個、って買ってるといつの間にか14個になってるので注意してね。
【手順3】最後に自分に合ったサイズを考えよう!
さて、自分の用途に合った素材を決めたら仕上げはサイズ選びです。
キャンプ料理を快適に楽しみたい人と、適当につまみを作るだけの人では選ぶサイズが変わってきます。
ソロキャンプしかしない人と、ときどき2人でキャンプをする人でも選ぶサイズは変わってくるでしょう。
ここではわかりやすいように、コールマンのアルミクッカーを例えに出して解説していきます。
コールマン「パックアウェイソロクッカーセット」
重さ | 約250g |
サイズ |
鍋:約12.5φ×10㎝ フライパン:約:12φ×5㎝ 収納:約12.5φ×15㎝ |
加工 | ノンスティック加工 |
メリット
- 軽量コンパクトで携行性がいい
- 最低限のセットとして運用できる
一般的にソロキャンプ用として売られている中で一番小さいサイズです。
ソロキャンプの他に、登山でも使いたいとか、自転車やバイク、徒歩でキャンプしたいとか、
荷物や重さに制限がある人におすすめ。
クッカーの中にOD缶(250)と小型のバーナーがギリギリ入るので、
最小限の調理セットとして運用することができます。
デメリット
- 食材が入りきらない
- 一度に量が作れない
コンパクトさと引き換えに、調理のしやすさは犠牲になります。
まずは食材が入りきらない事が多いこと。
ステーキみたいな肉はそのままじゃ入らないし、道の駅とかで売ってる長いソーセージも入りきりません。
切れば調理可能ですが、ソーセージは切りたくありませんよね。旨み(油)垂れ流しではせっかくのいいソーセージも台無しです。
鍋を使って袋麺を調理したい時もそのままでは入らないことが多いです。
さらに、作れる量に制限がかかります。
例えば冷凍餃子とかは12個入りが多いですが、4~5個くらいしか入らないので3回に分けないと焼く事ができません。
個人的には荷物や重さに制限がないなら、あえて選ぶサイズではないと思います。
コールマン「パックアウェイクッカーセット」
重さ | 約480g |
サイズ |
鍋:約15.3φ×9㎝ フライパン:約16.5φ×4㎝ 収納:約18.5φ×14㎝ |
加工 | ノンスティック加工 |
さっきのが「パックアウェイ”ソロ”クッカーセット」で、こちらは「パックアウェイクッカーセット」。
少しサイズアップしたモデルになります。
メリット
- 調理がしやすい
- クッカー内の収納力が高い
収納サイズが大きくなる代わりに、使い勝手が上昇します。
まずは調理のしやすさ。
フライパン、鍋ともにサイズアップした事で、
- 食材が入らない
- 作れる量の制限がある
など「パックアウェイ”ソロ”クッカーセット」で話した調理のにくさが改善されます。
2人分であればギリ対応できるサイズなので、たまにデュオキャンプもするんだよねって場合もカバーできます。
次にクッカー内の収納力アップ。
クッカーのサイズが大きくなれば、中に物を入れるスペースも大きくなります。
「パックアウェイ”ソロ”クッカーセット」ではOD缶(250)と小型バーナーで限界でしたが、さらにカトラリー関係やライターなどの小物も一緒にいれておく事ができます。
今回紹介している「パックアウェイクッカーセット」であれば、クッカー内に収納できる専用ケトル「パックアウェイケトル」というのもあります。
デメリット
- サイズアップで携行性が低下
クッカーのサイズが大きくなる分、収納サイズも大きくなって携行性は落ちます。
しかしメリットで話したように、クッカーの中に色んな物を入れてしまえばその分スペースが浮くので、大きなデメリットではありません。
私は「パックアウェイ”ソロ”クッカーセット」を最初に買って、調理しづらく「パックアウェイクッカーセット」に買い替えたました。
コールマン「アルミクッカーセット」
重さ | 約2.6g |
サイズ |
片手鍋:約18φ×8.5㎝ フライパン:約24φ×4.5㎝ ウォックパン:約26φ×7.5㎝ 収納:約29φ×13㎝ |
加工 | ノンスティック加工 |
メリット
- 家と同じ調理のしやすさ
- これさえあれば何でもできる安心感
さらにサイズアップして大きく、重くなりますが、調理のしやすさは最強です。
もはやファミリーキャンプに対応できるサイズなので、ソロでキャンプする分には困る事はないでしょう。
いやいやソロキャンプなんだからこんな大きいのいらないわ!って思うかもしれませんが、普通にソロで使ってる人もいます。
車でキャンプをするならサイズと重量は大した問題ではないので、
「キャンプでも快適に!こだわって料理をしたい!!
って人は選択肢に入るかなって思います。
デメリット
- 大きくで重いので携行性は×
これをザックに入れて徒歩キャンプやバイクでキャンプへ行くのは大変です。
荷物や重さに制限がある人にはおすすめできません。
実は他にもクッカー選びの要素はたくさん!
自分に合うサイズが決まりましたか?
ここまでで素材、サイズの解説をしてきました。
その他の要素としては、
- 見た目のかっこよさ
- 持ってるギアとのスタッキング性
- バーナー等との相性
などを考えてみてください。
見た目は重要な要素で、気に入ってればどんなに使いにくくても我慢できたりします。
また小さなシングルバーナーを使っているのに、最後に紹介したコールマン「アルミクッカーセット」ではバランスが悪いですよね。
私がおすすめするソロキャンプ用クッカーはこの3つ!!
最後に、
「14個もクッカー買ってみて、いったいどれがおすすめなのさ!?」
ってことで私のおすすめクッカーを3つ紹介します。
1.コールマン「パックアウェイクッカーセット」
重さ | 約480g |
サイズ |
鍋:約15.3φ×9㎝ フライパン:約16.5φ×4㎝ 収納:約18.5φ×14㎝ |
加工 | ノンスティック加工 |
こいつはマジでおすすめ。
バーナーでしか調理をしない時期(春~夏)のメインクッカーで、
収納サイズは少し大きいけど、その分快適な調理ができて最高です。
私はそんな凝った料理はしませんが、最低限ストレスなく料理できるサイズはここからだと思ってます。
しつこいようですが、荷物や重さに制限がないならこのサイズが絶対におすすめです。
2.キャプテンスタッグ「丸型ハンゴー」
重さ | 約360g |
サイズ | 収納サイズ:15.5φ×13.5㎝ |
加工 | なし |
これもまた最高のクッカー。
焚き火をする時期(秋~冬)のメインクッカーで、ガンガン火に突っ込んで使ってます。
表面加工なしで、飯盒本体は厚いアルミ製で作られているので直火にかけても歪みません。
蓋は本体よりアルミが薄くだんだん歪みますがフライパンとして使用可能。(ハンドルはないので別途リフター が必要です。)
ただし普通に食材はこびりつきます。
- 飯盒として米を炊くもよし。
- レトルトカレーを湯煎するもよし。
- 蓋で肉を焼くもよし。
基本何でもこなせます。
たくさんのクッカーを買ってみて、飯盒は理にかなってるんだなって思いました。
定価約1400円で買えるので遠慮せずガンガン使えるのも魅力的です。
3.トランギア「メスティン」
重さ | 約160g |
サイズ | 16.5×9.0×6.5㎝ |
加工 | なし |
今回は”初めてのクッカー”って事で解説してきたので、鍋とフライパンがセットになってる物をおすすめするつもりでした。
しかしこいつは紹介しておきたいのでピックアップ。
とにかく炊飯が最強レベルに簡単です。
何回も使ってますが今まで失敗した事がありません。
例えば、1合の米なら固形燃料25gにかけて放置しとけば炊けます。(風防は必須)
キャンプにおいて一番最初というか、わかりやすいハードルとなるのが”炊飯”だと思うんですが、
そこのハードルをめっちゃ下げてくれます。
なんだ炊飯だけかと思う事なかれ。
メスティンは専用のレシピ本が販売されているくらい汎用性が高く、色んな料理が作れます。
使い方次第で、焼く・煮る・茹でる・蒸す、なんでもござれ。
しかしトランギアのメスティンはいわゆる「本家」みたいな扱いになっていて入手しずらいのが現状です。
最近では「MiliCamp」のメスティンや「Neelac」のメスティンも人気が高く、何ならトランギアにない炊飯用の水量メモリがついてたりするので高性能になってます。
最近は正直トランギアにこだわる必要もないかなって思ってたり。
まとめ!!
以上で私が考える、
「これからソロキャンプするぞー!」って人に向けのソロキャンプ用クッカーの選び方。
解説終わり!!
長々と書いてしまいましたが、少しでも参考になれば幸いです。
そして途中でも話しましたが、一応ソロキャンプ歴3年の先輩として言っておくと、
最初1個ってめちゃめちゃ悩むけど、マジであっという間に増えるぞ!!
とりあえず棚が1段埋まるくらいに増える。
何を使ってても何かしら不満は出てくるもので、すべての要求をカバーできるクッカーはありません。
みんな違って、みんないい。
そんな感じ。
ではまた~。